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ニセコクモウクジャク Diplazium conterminum H.Christ

暖温帯〜亜熱帯に分布する大型のシダ。コクモジャクに似るが、概してそれよりも大きい。

私は、このページのものが日本でニセコクモウクジャクとされている中心的なものだと思う。よく発達した小羽片などではソーラスが辺縁寄りにつくが、見る位置によっては(鋸歯が出ている小羽片など)、ほとんど中間生のこともある。株や葉にもよるが、シャープな印象がある。

鱗片の色は黒褐色だが、たまに少し明るくて赤褐色っぽく見えるときもある。また、よく見てみると辺縁に黒い縁取りが観察できる(おそらくあまり知られていない)。

本種を含む大型のノコギリシダ属植物は、やや先駆的なふるまいをする印象があり、近年の気候変動に伴って急速に分布が拡大・北上している。鬱蒼とした林内よりは林縁の樹陰に生育する傾向が強い……気がする。

アンカー 1
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やや大型の葉。平坦地〜緩傾斜地では、中軸や羽軸がアーチ状になることも多い。 

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大株では多くの葉が直立気味に立つようである。 三重県 2022.1.8

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中型の葉。シャープな印象がある 三重県 2022.1.8

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小羽片の先端が尾状になるが、顕著でない時もある 三重県 2022.1.8

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​比較的大型の葉。縦と横の長さは同じくらいか。羽片の間が広い 三重県産 2022.1.8

​葉身下部。小羽片が中裂する時は、やや辺縁寄りと言っても差し支えない 三重県産 2022.1.8

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葉身下部の発達した小羽片。やや辺縁寄りである 三重県産 2022.1.8

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羽片先端近く。まあまあ辺縁寄りである 三重県産 2022.1.8

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葉身上部。見る場所によっては中間生に近い 三重県産 2022.1.8

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葉柄基部。披針形・黒褐色の鱗片が残る。 三重県産 2022.1.8

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鱗片の拡大。辺縁が黒褐色に縁取られることもある 三重県産 2022.1.8

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